四十肩・五十肩の「よくある質問」
その疑問、専門家が回答します
「腕が上がらない」「夜中に肩が痛くて目が覚める」。そんな症状に悩まされる四十肩・五十肩は、誰にでも起こり得る身近なトラブルです。しかし、いざ自分がなってみると、どう対処すべきか迷うことが多いのではないでしょうか。
今回は、四十肩・五十肩で受診される患者様から特によく聞かれる質問を、Q&A形式で解説します。

Q1. 四十肩と五十肩、何が違うのですか?
結論から申し上げますと、医学的にはどちらも「肩関節周囲炎」という同じ疾患です。発症する年齢が40代であれば「四十肩」、50代であれば「五十肩」と通称で呼ばれているだけで、症状や原因に本質的な違いはありません。どちらも肩の関節を構成する組織に炎症が起き、スムーズに動かせなくなる状態を指します。
Q2. 痛いので、できるだけ動かさない方が良いのでしょうか?
これについては、症状の時期によって答えが異なります。
発症直後の「急性期(激痛期)」は、炎症が強いため、無理に動かすと逆効果になります。この時期は安静を心がけ、なるべく肩に負担をかけない生活が重要です。しかし、痛みが少し落ち着いてくる「慢性期」以降は、逆に動かさないことで関節が固まってしまい、腕が一生上がらなくなるリスクがあります。痛みの様子を見ながら、医師や理学療法士の指導のもと、適切なリハビリやストレッチを行うことが改善への近道です。
Q3. 「温める」べきか、「冷やす」べきか?
これも時期による判断が大切です。 肩が熱を持ってズキズキと激しく痛む時期は、氷嚢などで軽く冷やすと痛みが和らぐことがあります。一方で、痛みが落ち着き、肩の動きの悪さ(拘縮)が主症状となっている場合は、積極的に温めることをおすすめします。入浴で血行を促進させることは、筋肉の緊張をほぐし、関節の可動域を広げる助けになります。
Q4. 自然に治ると聞きましたが、放っておいても大丈夫ですか?
四十肩・五十肩は、放っておいても2年から4、5年ほどで自然に治ることもあります。しかし、放置した結果、肩が動かないまま固まってしまい、後遺症として可動域制限が残るケースも少なくありません。
また、ただの肩の痛みだと思っていたものが、実は「腱板断裂」など別の疾患である可能性も否定できません。自己判断で放置せず、早期に医療機関で診断を受けることで、適切な治療や指導を受け、回復までの期間を短縮させることが可能です。
まとめ:不安を解消して、早めのケアを
四十肩・五十肩は、辛い期間が続くと「一生このままなのではないか」という不安に駆られることもあります。しかし、適切なタイミングで適切な処置を行えば、多くの方が元の生活を取り戻せます。
「これくらいなら我慢できる」と思わず、まずは専門家の意見を聞き、ご自身の症状に合わせたケア方法を確認してみてください。肩の痛みを解消して、以前のような軽やかな身体を目指しましょう。

